「哲学の専門家」ではありません。
  天使のような純真さで疑問を投げかける犬畜生です。

2019-01-01から1年間の記事一覧

『愛するということ』について(3) 責任を持つ

エーリッヒ・フロムの『愛するということ』の中にある〈愛の能動的4つの性質〉について、次は責任をみていこう。愛するということ 新訳版作者:エーリッヒ・フロム紀伊國屋書店Amazonくどいようだけど、〈愛の能動的4つの性質〉は原書で次のようになっている…

『愛するということ』について(2) 配慮する

さて、エーリッヒ・フロムの『愛するということ』について、いよいよ書きたかった本題に入る。フロムのいう〈愛の能動的4つの性質〉、配慮・責任・尊敬・理解について個別にみていこう。愛するということ 新訳版作者: エーリッヒ・フロム,Erich Fromm,鈴木晶…

『愛するということ』について(1)

エーリッヒ・フロムの『愛するということ』という本がある。愛に関することで必要なことはこの本で言い尽くされてしまっている、といっても言い過ぎではないと思えるくらいに完成度が高い本だ。特に「愛は技術だ」と喝破しているところはとても素晴らしい。…

会う、逢う、遭う

人や出来事と対面する意味での「あう」にはいくつかの漢字がある 。それぞれ以下のような違いがあるように思う。 会…集まる。会う意思が有る。 逢…運命的な要素。逢う意思は問わない。 遭…偶然的な要素。遭う意思は無い。 逢うは、逢瀬のように意思がある場…

信用シール

信用をシールのようなものと考えてみる。 自分が信用できると思ったものに、「自分マークの信用シール」を貼るわけだ。想像上のシールなので何にでも貼れる。人にも会社にもお金にも、言葉にだって流行にだって貼れる。 信用シールは無制限の信用じゃなくて…

新しい「社会人の定義」

※推敲中だけど公開する。趣旨を大きく変えることはしないけど、細部については追記・修正するかも。社会の様々な問題を解決したいのであれば、その構成員である「社会人」の定義を見直すことから初めないと改善しない。構成する部品に原因があるのに、原因を…

「寄り添うこと」と「悲しみ」を見ること

友達をどういう定義で考えるかは好きにすればいいと思うので、私も私の思いたいようにしている。そういう意味で、私には「私の友達」についての明確な基準がある。その定義に当てはまらない人は、どれだけ頻繁に会っていても仲良くても私は友達と呼ばない。…

生きるための哲学相談

「その人が無自覚に前提していることを見抜く」のは哲学の得意とするところで、突拍子もない理屈だろうと矛盾だらけの理屈だろうと、それらを読み解くための質問はできる。しかしこれは、哲学の知識に依るものではなく、実践経験に依るところが大きい。哲学…