「哲学の専門家」ではありません。
  天使のような純真さで疑問を投げかける犬畜生です。

欲望は是か非か

とかく、欲望は悪いものと思われがちだ。
しかし欲は悪いものだろうか?

食欲だって睡眠欲だって欲だ。無ければ死んでしまう。
性欲だってなければ人類は絶滅してしまう。

暴飲暴食、惰眠、淫乱。
すべて欲に振り回され、節度がない。

他人の持ち物を欲することも同じ。
じぶんの持ち物を軽んじて、他人の持ち物を羨み、妬み、奪う。
そうしておいて、じぶんの持ち物になればそれも軽んじる。
満足はなく、際限なく求め続ける。

足りない、足りない、足りない。
欲しい、欲しい、欲しい。
そればかりになって終わりがない。

欲望が悪いのではない。
節度がないことが問題なのだ。

節度がないとはどういうことか。
意味のある節目がないということだ。
節目を持たねば測ることができない。
測ることができなければ足りることがない。
もう充分でも使い切れなくても気づかない。

欲望は求めることが目的ではなく、満たすことが目的のはずだ。
目をつぶって放り込んでいても満ちたかどうかわからない。
観察するためには節度という目盛りが必要だ。
それがない。

これは欲に限ったことではない。
他人に振り回されることも同じこと。
じぶんをコントロールできていないことが、諸悪の根源だ。欲は悪くない。

欲のせいにして逃げるのをやめよ。
欲のせいにして、節目を作ることから逃げてはいけない。

※節目はじぶんの生き方。生き方が明確になればなるほど、同じように明確になる。
※不安だから欲に振り回される面もある。これも生き方が定まっていないことに根源がある。