「哲学の専門家」ではありません。
  天使のような純真さで疑問を投げかける犬畜生です。

私には真理や叡智がわかる!他人の間違いもわかる!

真理や叡智に至った人がいると仮定して、その人が日常的に真理も叡智も使っておらず、言行のすべてが私利私欲を満たそうとするものでしかなかった場合、その人が表現しているのは真理でも叡智でもなくて私利私欲だろう。真理や叡智を日常的に使っている人(…

「生き方」からこそ自尊心は生まれる

成人したばかりの頃、現実を生きるということがどういうことなのかまだ知らなかった。今の私は、現実を生きるということがどういうことかを知っている。期待したほどうまくいかないし、病気もするし、誤解もされる。ちょっとしたいいことは長続きしないし、…

命は大切か-安直で短絡思考で人の幸せをうらやむ人たちに宛てて

命の大切さを説く前に、生きることの楽しさを説くべきです。命の大切さを訴えたいなら、「生きることの楽しさを実感したい」「実感しようよ」と、人(子どもたち)がそう思う方向に導かなければいけません。自分が生に意味を見出していないのに、他人の生に…

人と社会の幸せ

1.人間には特別の価値があるか すべての人にとって特別に価値ある生命とは自分の生命のみであって、自分以外を特別視しない。 現代社会では金科玉条のごとく特別の価値があるとされているが、実際には無い。 「人間の生命は等しく無価値であり、その意味で対…

ダメな哲学対話

対話に参加する目的が違う 同意や賞賛が欲しくて参加してると、それを得るための発言をする。 仲間に入れて欲しくて参加してると、反論らしい反論をしない。 自分に関連付けすぎる 自分の意見も他人の意見も、「自分の価値観」に合うかどうかで判断する。 あ…

「対話の場」の考え方

1)立場を表明しないと対話できない? 質問の前でも後でもいいから、「自分はこういう考えだ」と表明することは礼儀のひとつだと思います。質問するだけして「自分の立場は内緒❤」というのは、一般的な会話の場面でも嫌われる対応だと思います。私は可能な…

ルールとは何か

世の中には至る所にルールがあって、「守らなければならないもの」として定められている。だいたいは、誰かが明確に決めたものだ。まあ、暗黙のルールなんてのもあるけど。 ルールと混同されてしまいやすいものに「推奨」というものもある。「いけないわけじ…

「哲学に対する誤解」という問題

哲学には、社会的評価に関わる問題がある。 それは以下のような問題だ。 哲学は役に立たない 哲学はやらなくてもいい 哲学をやると気が狂う これについて、ひとつひとつ述べて行く。 1. 哲学は役に立たない この意見の背景には、哲学は一般的な生活の問題を…

意見を述べることについて

私は、「様々な批判に耐えてきた、あるいは今後も耐えられる、質実剛健な観点や解釈」を好む。逆に私は、「単なる思いつきや決めつけ、独自色が強くて他人が納得しにくい意見」を好まない。これを別の言葉で表現すると、「偏見」だ。私は偏見という言葉が嫌…

信用創造の嘘

世界経済の軋轢は、信用創造というまやかしによって生まれている。 どういうことかというと、単純化して説明すると以下のようなことだ。 ごく狭い範囲内での信用創造はできるが、範囲外から見た場合に「総体の信用」に増減はない 社会全体のコスト比率が変わ…

哲学的対話:「隠れた前提」を明らかにする

対話している中で、話している時の前提イメージが違うなと感じたら、現象学のエポケーを応用するのがいい。 エポケーというのは、「判断を保留する」ということ。 同じ「目的」を共有できているか?まずこれを確認する。そのために、「共有できている」とい…

共感について

一般に使われる「共感」という言葉には、二種類の意味があると思っている。 ある意見や観点について、納得感を得たという意味で使われる共感 他者の感情について、同じように感じるという意味で使われる共感 私は、1.の共感については、主観的な意味が強く、…

トロッコ問題で解くものは何か

トロッコ問題というものがある。 詳しくは以下のリンク先を読んでみて欲しい。私がここで説明するよりよっぽど詳しく書かれているから。 トロッコ問題 - Wikipedia 「トロッコ問題:殺すことと死ぬに任せることとの間に道徳的な違いはあるのか?」 by ジュリ…

教養の価値について

「人生を豊かにする」というのは、「視点の豊かさを手に入れること」のように思う。 それは、経済性に囚われずに「モノゴトの多様性」に気づくことで得られる。その「多様性」は「教養」に深く関係している。*1*2 教養というのは楽しみにつながるものだ。教…

性格とはなにか

もしも「性格はうまれつきのもの」「性格は変わらないもの」とするなら、そして「邪悪な性格」と判断される人がいるとするなら、その人はどれほど苦しんでもがいても、努力で性格を変えることはできないということになる。他者から「邪悪」という評価を受け…

知らない人との対話

ある日のチャットで。 以下は、ある日に匿名チャットでしたやり取りを元に編集したものです。 匿名チャットなのでいきなり話が始まってます。 途中で話がとっちらかってるけど、でもまあ、対話ってこういうもんかなあと。 わんこ先生 こんにちは。 知らない…

「尊重する」とはどういうことか?

「尊重する」ということについて考えてみました。 他者に対して「客観的に正しい」ということを主張したくなったら 論理的正しさは、他者を納得させる絶対的な説得力にはならない 論理を根拠にした「客観的に正しい」は、知的な仮面を付けた暴力 まとめ 他者…

君を愛してる。

どうして君は自分に魅力がないと思うのだろう? おれからすれば、君はとても魅力的なのに。たとえば、よく切れる刀があるとするよね? それから、すっごくバランスの良いプロ用のハンマーがあるとするよね?釘が打ちづらいからといって、刀に価値がないと思…

嫉妬心にもいいところがあるか?

嫉妬ってなんでしょう?まず【一般的な意味】を明らかにしておく必要があると思います。 1 自分よりすぐれている人をうらやみねたむこと。「他人の出世を―する」 2 自分の愛する者の愛情が、他の人に向けられるのを恨み憎むこと。やきもち。悋気 (りんき) …

若さと老い

現代の日本では「若さ」の価値ばかりが闇雲に高められているように思う。その反対に「老い」は悪と言わんばかりに敵視されている。老いに価値はないのか。そうではあるまい。生き物は必ず老い、いずれ死ぬが、未来につながる何かを残したりもする。若く未熟…

回答例:占いやお告げに頼っても幸せになれない(Part2)

わんこ先生 私が書いたことは理想論ではないです。事実なんです。 そんなことできないとか、頑張らないととか、人によっていろいろなことを考えるようですが、どう思おうと事実は変わりません。私たちは、事実を知って、それを踏まえてうまく生きるしかでき…

回答例:占いやお告げに頼っても幸せになれない(Part1)

相談者 はじめまして。 元々占いが好きでお遊び感覚で楽しんでいたのですが、最近自分でも辞めたいと思うのに依存してしまっています。自分は決して1人じゃないと分かってはいても、どうしても周りの人が幸せに見えて、ついていけなくて、自分なんて…と思っ…

「友達の定義」の解説

友達の定義 - わんこ先生のざれごと友達の定義についてネットではどんな意見があるのか探してみたが、迷っている人が質問していたり試行錯誤しているものが多かった。だから書いたんだけど。そのネットでは概ね、「一緒にいて楽しい人」が友達であり、「心を…

あなたの「やりたいこと」は本当に望んでいることですか?

「私には夢がある、やりたいことがある」という人がいる。 目指すものがあるのって、無いよりハリがあっていいよね。だけどやりたいことの先に幸せがないことがわかっても、それにこだわり続ける人がいる。それがどんなにおかしいことか、気づけなくなってい…

大切にするということ

本当に大切にしたいのであれば、大切にしたいものに順位を付けることだ。 大切にしたいと本当に思うのであれば意地でも順位を付けろ。順位を付けず「ぜんぶ大切!」というのは確かに聞こえはいい。しかし実際には非常にテキトーであいまいで不誠実な態度だ。…

回答例:幸せになる「見方」

人間にできるのは、「いかに幸せに生きて、満足して死ぬか」を考えることだけです。 さて、幸せになるためには、まず「身の回りの幸せ」に気づくことが必要です。その逆に、身の回りの幸せに気づかないと、他人の幸せを羨むようになります。こうなると大変苦…

「本当」に向かう一歩

「私にはできる」 「私には才能がある」 「私は善い人間だ」そう思いたい気持ちはわかる。でもそれは嘘だ。できないことはたくさんあるし、才能だって上には上がいるし、完璧な善人なんていない。人間には限界があって、もちろんとんでもなく素晴らしい人だ…

「心が自然に感じたこと」こそ迷いの原因

「心が自然に感じたことを大事にしたい」ってなことを言う人がいる。なぜ「自然に」感じたのか。 その「自然」はただの「思考の習慣」と何が違うのか。 その習慣が間違っていた時、「自然に感じたそれ」はじぶんにとって正しい答えなのか。「心が自然に感じ…

勇気なんか必要ない

「一歩踏み出すための勇気」がなぜ必要なのか。結果を想像するからだ。 「欲しい結果を得られない未来」を恐れるからだ。それを考えてもどうにもならない。 一歩踏み出すための勇気は、考えなくてもいいことを考えるから必要になる。何も考えず踏み出して、…

バカとは何か

「バカは、考えなくていいところで思い悩みながら自分は考えていると言い、考えるべきところでは考えずに逃げる」この言葉を読んだ時、3つの反応が予想される。 「それってどういうこと?」というシンプルな疑問 「私のこと? 私は違う」という自己弁護 「バ…